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文献詳細

雑誌文献

臨床外科66巻12号

2011年11月発行

特集 目で見てわかる肛門疾患治療

肛門の局所解剖と肛門疾患の関係

著者: 松田直樹1 日比優一1 清水義雄1

所属機関: 1佐久総合病院肛門科

ページ範囲:P.1420 - P.1427

文献概要

【ポイント】

◆臨床医にとって,ともすれば退屈に感じがちな肛門の局所解剖学であるが,肛門疾患の診断のもととなるので覚えておかねばならない.本稿ではその基本を説明する.

◆肛門を形態学的に捉えるとともに,肛門管の狭さ,広さ,筋肉群の緩みなどが肛門疾患の成因に実際にどのように影響を与えるかを説明する.

◆肛門科医として40年の臨床経験では,排便状態の不適切さが肛門疾患の原因の1つとなる.本稿では,それが理解できるようにイラストで説明する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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