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文献詳細

雑誌文献

臨床外科66巻12号

2011年11月発行

文献概要

特集 目で見てわかる肛門疾患治療 〔腫瘍〕

痔瘻癌の治療

著者: 池内浩基12 内野基12 松岡宏樹12 平田晃宏12 坂東俊宏12 竹末芳生3 冨田尚裕2

所属機関: 1兵庫医科大学炎症性腸疾患センター 2兵庫医科大学下部消化管外科 3兵庫医科大学感染制御部

ページ範囲:P.1518 - P.1522

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【ポイント】

◆確定診断は病理検査が最も優先されるが,疑う場合は麻酔下に数回,生検や掻爬を行うべきである.

◆予後不良との報告が多いが,脈管侵襲や上方リンパ節転移は少ないとの報告もあり,広範囲切除が基本である.

◆Crohn病に合併する報告例が増加しているが,肛門管癌の直腸型癌と痔瘻癌に区別することが必要である.

参考文献

1)隅越幸男,岡田光生,岩垂純一,他:痔瘻癌.日本大腸肛門病会誌 34:467-472,1981
2)大腸癌研究会(編):大腸癌取扱い規約.第7版補訂版.金原出版,2009
3)奥山智緒:腫瘍臨床におけるFDGの役割 6大腸癌.西村恒彦,佐治英郎,飯田秀博(編);クリニカルPET 一望千里.メジカルビュー社,2004,pp106-109
4)池内浩基,中埜廣樹,内野 基,他:クローン病に対するPET検査の有用性の検討.日本大腸肛門病会誌 61:303-310,2008
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6)Gaertner WB, Hagerman GF, Finne CO, et al:Fistula-associated anal adenocarcinoma:Good results with aggressive therapy. Dis Colon Rectum 51:1061-1067, 2008
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8)鮫島伸一,澤田俊夫,長廻 絋:本邦における肛門扁平上皮癌,痔瘻癌の現状,第59回大腸癌研究会アンケート調査報告.日本大腸肛門病会誌 58:415-421,2005
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10)Prioleau PG, Allen MS, Roberts T:Perianal mucinous adenocarcinoma. Cancer 39:1295-1299, 1977
11)池内浩基,内野 基,松岡宏樹,他:痔瘻癌.臨外 65:157-162(増刊号),2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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