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文献詳細

雑誌文献

臨床外科66巻12号

2011年11月発行

文献概要

臨床報告

偶然発見された特発性気腹症の2例

著者: 鈴木紳祐1 亀田久仁郎1 後藤晃紀1 吉田謙一1 長嶺弘太郎1 久保章1

所属機関: 1横須賀市立市民病院外科

ページ範囲:P.1559 - P.1562

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要旨

症状を呈さず,偶然に発見された腹腔内遊離ガスに対し,保存的に経過観察をして良好にコントロールしえた特発性気腹症の2例を経験した.ともに腹部X線およびCT検査で腹腔内遊離ガス像を認めたため消化管穿孔との鑑別に苦慮したが,腹部症状がなかったため手術は施行しなかった.上部消化管内視鏡検査を施行したが,潰瘍性病変や悪性腫瘍は認めなかった.1例では2か月後に腹腔内遊離ガス像を再度認めたが,自然に軽快した.特発性気腹症は稀な疾患である.本疾患は消化管穿孔との鑑別を要するが,腹膜刺激症状がなく,内科的治療で改善するとされる.そのため,症状を伴わない腹腔内遊離ガス像を見た際は本疾患を考慮する必要がある.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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