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文献詳細

雑誌文献

臨床外科66巻2号

2011年02月発行

文献概要

特集 T4の癌―臓器別特性と治療戦略

膵癌

著者: 山口幸二1 皆川紀剛1 井上謙1 金光秀一1 鳥越貴行1 柴尾和徳1 日暮愛一郎1

所属機関: 1産業医科大学医学部第一外科

ページ範囲:P.180 - P.184

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【ポイント】

◆MDCT,EUSなどで膵癌の進展度診断を正確に行いStage分類を行う.悪性の確定診断には膵液細胞診やEUS下細胞診・組織診が重要である.

◆T4膵癌でStage Ⅳa(A-)の場合,外科切除が第一選択で,ゲムシタビン塩酸塩を中心とした術後補助化学療法が適応となる.

◆局所進行非切除の場合,ゲムシタビン塩酸塩(+S1)を中心とした化学療法か,放射線化学療法が適応となる.

◆転移性・再発性Stage Ⅳb膵癌の場合,ゲムシタビン塩酸塩(+S1)を中心とした化学療法が適応となりPS不良の場合BSCが適応となる.種々のステントや緩和治療も適応となる.

参考文献

1)日本膵臓学会編:膵癌取扱い規約,第6版,金原出版,2009
2)日本膵臓学会 膵癌診療ガイドライン改訂委員会:科学的根拠に基づく膵癌診療ガイドライン.金原出版,2009
3)Imamura M, Doi R, Imaizumi T, et al:A randomized multicenter trial comparing resection and radiochemotherapy for resectable locally invasive pancreatic cancer. Surgery 136:1003-1011, 2004
4)Oettle H, Post S, Neuhaus P, et al:Adjuvant chemotherapy with gemcitabine vs observation in patients undergoing curative-intent resection of pancreatic cancer:a randomized controlled trial. JAMA 297:267-277, 2007
5)Nakamura K, Yamaguchi T, Ishihara T, et al:Phase Ⅱ trial of oral S-1 combined with gemcitabine in metastatic pancreatic cancer. Br J Cancer 94:1575-1579, 2006
6)Ueno H, Okusaka T, Ikeda M, et al:An early phase Ⅱ study of S-1 in patients with metastatic pancreatic cancer. Oncology 68:171-178, 2005
7)NCCN Clinical Practice Guidelines in Oncology. Pancreatic adenocarcinoma Ver 2 2010(www.nccn.org)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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