文献詳細
特集 知っておくべき 外科手術の神経系合併症 その診断と対策
文献概要
【ポイント】
◆下胸筋神経は大胸筋外側縁露出時に損傷しやすい.大胸筋縁・上1/3部位でこの神経と伴走する小静脈を見つけ,ともに温存する.
◆長胸神経は頭側では腋窩深部郭清時に,尾側では神経の前鋸筋進入部剝離時に損傷しやすい.長胸神経を早い時期に露出し,頭側では背側に落しておく.尾側では前鋸筋膜の外側の層で剝離する.
◆長胸神経および胸背血管・神経の郭清時には筋攣縮のために神経損傷をきたすことがあるので,電気メスは用いない.
◆下胸筋神経は大胸筋外側縁露出時に損傷しやすい.大胸筋縁・上1/3部位でこの神経と伴走する小静脈を見つけ,ともに温存する.
◆長胸神経は頭側では腋窩深部郭清時に,尾側では神経の前鋸筋進入部剝離時に損傷しやすい.長胸神経を早い時期に露出し,頭側では背側に落しておく.尾側では前鋸筋膜の外側の層で剝離する.
◆長胸神経および胸背血管・神経の郭清時には筋攣縮のために神経損傷をきたすことがあるので,電気メスは用いない.
参考文献
1)園尾博司:乳房円状部分切除術.霞 富士雄,植野 映(編);乳癌の手術.改訂第3版.南江堂,2005,pp52-71
2)園尾博司:Patey法による乳癌の手術.手術 54:195-202,2000
3)Haagensen CD:Disease of the Breast. Philadelphia, London, Tronto, Saunders, 1971
4)Miyauchi A, Inoue H, Tomoda C, et al:Improvement in phonation after reconstruction of the recurrent laryngeal nerve in patients with thyroid cancer invading the nerve. Surgery 146:1056-1062, 2009
掲載誌情報