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文献詳細

雑誌文献

臨床外科66巻3号

2011年03月発行

文献概要

特集 知っておくべき 外科手術の神経系合併症 その診断と対策

食道癌外科手術時の反回神経損傷

著者: 宮崎達也1 宗田真1 田中成岳1 横堀武彦1 鈴木茂正1 中島政信2 加藤広行2 桑野博行1

所属機関: 1群馬大学大学院病態総合外科学 2獨協医科大学第一外科学

ページ範囲:P.306 - P.310

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【ポイント】

◆反回神経麻痺は,離断しない限りにおいてはほとんどは一過性のもので,3~6か月程度で回復する場合が多い.

◆両側反回神経麻痺は声帯が正中位固定すると窒息状態になることもあり,ただちに再挿管が必要となる.

◆反回神経損傷は術中の反回神経の確認と愛護的な操作によって予防することが最も肝要である.

参考文献

1)桑野博行,加藤広行,宮崎達也:縦隔腹部リンパ節郭清,手術 54:1353-1359,2000
2)桑野博行,宮崎達也,木村 仁,他:頸部領域の高度進行食道癌手術.消外 30:13-19,2007
3)長井洋平,渡邊雅之,馬場秀夫:術後管理.桑野博行(編);エキスパートが伝える食道外科up-to-date.中外医学社,2010,pp246-259
4)宮内 昭,隅 寛二:甲状腺癌の標準的手術.外科治療 81:14-19,1999
5)多久嶋亮彦,波利井清紀:末梢神経の縫合.臨外 53:50-52(増刊号),1998
6)西浦康正:末梢神経の縫合.臨外 64:44-47(増刊号),2009
7)Kato H, Miyazaki T, Sakai M, et al:Videofluoroscopic evaluation in oropharyngeal swallowing after radical esophagectomy with lymphadenectomy for esophageal cancer. Anticancer Res 27:4249-4254, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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