文献詳細
特集 栄養療法―最新の知見と新たな展開
〔周術期の栄養療法〕
術後合併症発生時の栄養療法―特に縫合不全発生時
著者: 橋口陽二郎1 上野秀樹1 神藤英二1 内藤善久1 守屋智之1 岡本耕一1 山本順司1 長谷和生1
所属機関: 1防衛医科大学校外科
ページ範囲:P.770 - P.775
文献概要
◆縫合不全ハイリスク症例では,空腸瘻や一時的人工肛門を初回手術時に造設しておき,術後,縫合不全が発生しても経口あるいは経腸栄養が可能なようにしておく.
◆上記準備の行われていない症例における縫合不全発生の初期は,経口摂取を停止し,炎症反応,循環動態の安定を待つ.
◆急性期の所見が改善しない場合は再手術を考慮する.
◆全身状態安定後は,縫合不全部が瘻孔化するまでは完全静脈栄養を行う.
◆縫合不全部の瘻孔化を待って,経口あるいは経腸栄養を行う(あるいはTPNと併用する).
参考文献
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