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文献概要
ポイント画像で学ぶ腹腔鏡下低位前方切除術・1【新連載】
術野展開から中枢側血管処理
著者: 長谷川傑1 篠原尚2 松末亮1 大越香江1 山田理大1 河田健二1 川村純一郎1 坂井義治1
所属機関: 1京都大学大学院医学研究科外科学講座消化管外科分野 2虎ノ門病院消化器外科
ページ範囲:P.74 - P.83
文献購入ページに移動腹腔鏡の出現は外科手術手技の発展に大きな影響を与えた.特に手術画像の共有,保存が可能な点は,いつでもどこでも手術画像を反復して閲覧することを可能とし,手術手技の学習に大いに役立っている.学会,インターネット,DVDなどでも容易に動画の提示,閲覧が可能となり,手術の学習は動画全盛期となっている.
しかし,実際の手術中に術野のどこを切離・剝離するかの判断は,動画のなかの“ある一場面”(の組み合わせ)からなされているのである.今回,動画ではなく,あえて静止画にこだわった理由はそこにあり,術中に悩みやすい場面を提示することにより,読者に問題を提起し,実際の手術における判断の一助としてもらうことを目標とした.
そのためには,もちろん,正しい外科解剖の理解と,その解剖をしっかりと明らかにするための展開方法が重要になる.それを示すために,共著者として篠原尚先生にも加わっていただき,美しい解剖のシェーマと術野展開の図を作成していただいた.実際の手術画像では表しきれない,術野全体の俯瞰や解剖の理解の助けとなればありがたい.
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