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文献詳細

雑誌文献

臨床外科67巻3号

2012年03月発行

文献概要

ひとやすみ・83

耐震と免震

著者: 中川国利1

所属機関: 1仙台赤十字病院外科

ページ範囲:P.323 - P.323

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 東日本大震災は最大震度7と国内観測史上最大の地震にもかかわらず,家屋やビルの倒壊はほとんど生じなかった.そして2万名を超える数多くの尊い生命が失われたが,建物崩壊による人的被害は少なく,多くは津波による溺死であった.津波対策は不十分であったが,建物崩壊が少なかったのは厳しい耐震基準による国の行政指導と建設業界の努力の賜物である.今回は,東日本大震災における私自身の体験をもとに,耐震と免震の違いを報告する.

 私は,40年ほど前に旧県住宅供給公社が丘陵地に造成した団地の一軒家に10年前まで住んでいた.今回の大震災によってこの宅地には大きな亀裂が走り,家は大きく傾き,全壊の罹災証明を受けた.さらに周囲の道路は波打ち,近くの小学校を含めて立ち入り禁止区域に指定された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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