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文献詳細

雑誌文献

臨床外科67巻4号

2012年04月発行

特集 内視鏡外科手術の腕をみがく―技術認定医をめざして

〔各論〕

腹腔鏡下脾臓摘出術

著者: 柴崎正幸1 万代恭嗣1 伊地知正賢1 日下浩二1 冨樫順一1 田邊麻美1

所属機関: 1社会保険中央総合病院外科

ページ範囲:P.475 - P.479

文献概要

【ポイント】

◆脾臓下極の処理:下極では脾臓に接して脾結腸間膜を切離する.結腸損傷に十分に注意する.

◆胃脾間膜の脾上極での処理:脾上極付近では胃が脾臓に接してくるため視野が不良となる.助手の鉗子で脾上極を外側に圧排し,術者左手の鉗子にて胃壁を内側に手繰り,視野を確保することが重要である.

◆脾臓の後腹膜からの授動:術者の左手鉗子の柄で脾臓を内側に圧排し,助手の鉗子で後腹膜を背側に押すことで良好な視野と十分なテンションが得られる.

◆脾門部での自動縫合器による切離:術者の左手鉗子と助手の鉗子で脾臓を吊り上げて脾門部の視野を確認する.自動縫合器を脾門部に滑らすように差し入れ,膵尾部を損傷しないよう脾臓に接して切離する.

参考文献

1)万代恭嗣:消化器一般外科における技術認定―審査の実際と採点のポイント 脾臓―腹腔鏡下脾臓摘出術.日内視鏡外会誌 11:69-74,2006
2)柴崎正幸,万代恭嗣:腹腔鏡下脾臓摘出術.北野正剛(編):消化器内視鏡外科ベーシックテクニック,メジカルビュー社,第1版,2008,pp178-189
3)北河徳彦,大浜用克,武 浩志,他:腹腔鏡下脾臓摘出術後の再手術時に認められた異所性脾(splenosis)の1例.手術 59:1619-1621,2005
4)関本貢嗣,大橋雅之,山本浩文,他:脾腫に対する腹腔鏡下脾臓摘出術.手術 57:203-208,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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