臨床外科67巻4号

2012年04月発行

特集 内視鏡外科手術の腕をみがく―技術認定医をめざして

〔各論〕

腹腔鏡下胃切除術

著者： 谷口桂三¹ 吉村文博¹ 須田康一¹ 河村祐一郎¹ 佐藤誠二¹ 宇山一朗¹

所属機関： ¹藤田保健衛生大学上部消化管外科

ページ範囲：P.487 - P.497

文献概要

【ポイント】

◆デバイスについての理解を深めることは重要である．そうでなければ不意の出血や合併症を起こすことになる．準備を十分にしておくことは開腹手術となんら変わりない．

◆腹腔鏡下胃切除術の成否は術野展開に尽きる．術野展開でどのような切離ラインを出すか？　それを理解しておくことが重要である．

参考文献

1）1）日本内視鏡外科学会：内視鏡外科学会に関するアンケート調査，第9回集計結果報告．日内視鏡外会誌 13：499-611，2008

2）Uyama I, Sugioka A, Fujita J, et al：Laparoscopic total gastrectomy with distal pancreatosplenectomy and D2 lymphadenectomy for advanced gastric cancer. Gastric Cancer 2：230-234, 1999

3）谷口桂三，稲葉一樹，宇山一朗：進行胃癌に対する腹腔鏡手術．標準的治療となる可能性を提示する立場から．Fronti Gastroenterol 16：292-299 2011

4）金谷誠一郎，宇山一朗：超音波凝固切開装置　SonoSurg X．臨外 64：289-293，2009

5）佐藤誠二，金谷誠一郎，石田喜敬，他：腹腔鏡下幽門側胃切除術―出血させない手技と止血のコツ：臨外 65：1642-1647，2010

6）谷口桂三，金谷誠一郎，宇山一朗：肥満に対する腹腔鏡下胃切除．手術 63：563-569，2009

7）金谷誠一郎，小原和弘，川田洋憲，他：腹腔鏡手術独自の腹腔動脈周囲リンパ節郭清術．消外 30：1683-1692，2007

8）佐藤誠二，谷口桂三，稲葉一樹：ボトムアップの視点でおこなう腹腔鏡下胃癌膵上縁D2リンパ節郭清術．日臨外会誌 72：1345-2843，2011