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文献詳細

雑誌文献

臨床外科67巻8号

2012年08月発行

文献概要

臨床報告

血胸で発症した異所性子宮内膜症の1例

著者: 桒田和也1 木村圭吾1 立本昭彦1 津村眞1 守都敏晃2 溝渕光一2

所属機関: 1香川労災病院外科 2香川労災病院病理部

ページ範囲:P.1075 - P.1077

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要旨

患者は45歳,女性.持続性の胸腔内出血を認め,胸腔鏡下血腫除去術を施行した.術中の胸膜生検の結果から,異所性子宮内膜症による血胸と最終診断した.術後,婦人科的加療を行い,1年4か月を経過する現在も再発所見を認めず経過観察中である.異所性子宮内膜症のうち胸腔で発症するものは2%程度に過ぎず1),さらに血胸のみで発症するものは非常に稀であると思われる.

参考文献

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3)杉澤千穂,稲葉浩久,鈴木浩介,他:肺囊胞と横隔膜に異所性子宮内膜組織が確認された月経随伴性気胸の1例.胸部外科63:152-155,2010
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6)栗原正利:肺子宮内膜症.呼吸28:999-1003,2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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