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臨床報告
腸間膜内に穿通した特発性小腸穿孔の1例
著者: 馬越紀行1 池田宏国1 小縣正明1 山本満雄1 臼杵則朗2 勝山栄治3
所属機関: 1神戸市立医療センター西市民病院外科 2神戸市立医療センター西市民病院放射線科 3神戸市立医療センター西市民病院臨床病理科
ページ範囲:P.1183 - P.1186
文献購入ページに移動患者は68歳,男性.腹痛を主訴に他院を受診し,イレウスと診断されて当院を紹介された.腹痛は軽度で明らかな腹膜刺激症状を認めなかったが,血液検査で炎症反応の上昇と,CTで中部小腸の腸間膜脂肪織不整と内部にairの貯留を認めた.中部小腸の腸間膜内への穿通と術前診断し,同日,緊急開腹手術を施行し,腸間膜を含めて約80cmの小腸部分切除を行った.病理組織学的検査の結果,特発性小腸穿孔と診断した.腸間膜内に穿通した特発性小腸穿孔という比較的稀な症例を経験した.
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