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昨日の患者
東日本大震災に被災した患者
著者: 中川国利1
所属機関: 1仙台赤十字病院外科
ページ範囲:P.1189 - P.1189
文献購入ページに移動 東日本大震災では地震による直接被害よりも,直後に襲った大津波による被害が甚大であった.そしてすでに2年が過ぎ去ったが,復興の道は遠く,いまだ被災者の避難生活が続いている.
70歳代後半のSさんは,沿岸部で半農半漁を営んでいた.東日本大震災では辛うじて津波からは逃げることができたが,自宅を津波で流され,夫婦で避難所生活を送っていた.食欲不振が続くため検査を受けると,胃癌と診断された.しかもすでに多発性肝転移をきたしていた.そこで胃全摘出術を施行するとともに,術後に癌化学療法を行った.
70歳代後半のSさんは,沿岸部で半農半漁を営んでいた.東日本大震災では辛うじて津波からは逃げることができたが,自宅を津波で流され,夫婦で避難所生活を送っていた.食欲不振が続くため検査を受けると,胃癌と診断された.しかもすでに多発性肝転移をきたしていた.そこで胃全摘出術を施行するとともに,術後に癌化学療法を行った.
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