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文献詳細

雑誌文献

臨床外科68巻11号

2013年10月発行

特集 術前画像診断のポイントと術中解剖認識

Ⅰ.食道

頸部食道癌

著者: 安田卓司1

所属機関: 1近畿大学医学部外科学教室上部消化管部門

ページ範囲:P.6 - P.16

文献概要

はじめに

 頸部食道癌においては,気管や喉頭への浸潤の有無や腫瘍口側上縁の高さは咽喉頭合併切除の適応を左右する.確かに,合併切除をすれば根治性や術後の安全性は高くなるが,反面,患者には発声機能を喪失するという大きな機能的代償を強いることになる.甲状腺や総頸動脈も合併切除可能な臓器であるが,後者では術前にWillis動脈輪の交通の評価をしておくことが推奨される.さらに,再建は通常,遊離空腸移植で,頸部の血管との吻合が必要であり,手術に際しては癌切除とともに移植床血管への配慮も求められる.

 以上を鑑み,本稿では,頸部食道癌の術前画像による喉頭温存の適応判断や周囲臓器へのT4診断を中心に,そのポイントを解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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