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文献詳細

雑誌文献

臨床外科68巻12号

2013年11月発行

文献概要

特集 漢方を上手に使う―エビデンスに基づいた外科診療 癌化学療法の副作用と漢方

タキサン系抗癌剤による神経痛,しびれ―牛車腎気丸

著者: 高島勉1

所属機関: 1大阪市立大学大学院医学研究科腫瘍外科

ページ範囲:P.1324 - P.1327

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【ポイント】

◆タキサン系抗癌剤の有害事象として末梢神経障害は用量制限毒性となるが,決定的な支持療法はない.

◆牛車腎気丸は糖尿病性神経障害に有効な薬剤であり,抗癌剤による神経障害にも応用可能である.

◆牛車腎気丸により神経障害の進行が抑制され,その発現を遅らせることで治療を完遂させる効果が期待される.

参考文献

1)山本智也,村井 扶,上田幹子,他:Paclitaxelによる末梢神経障害の臨床的特徴と牛車腎気丸の役割.癌と化療36:89-92, 2009
2)吉田直久,細川豊史,石川 剛,他:種々の癌腫の抗がん剤治療に伴う末梢神経障害に対する牛車腎気丸の有効性.Prog Med 32:2509-2515, 2012
3)西川和宏:胃癌化学療法の末梢神経障害に対する牛車腎気丸の効果.漢方医34:14-15, 2010
4)Abe H, Mori T, Kawai Y, et al:The Kampo medicine Goshajinkigan prevents docetaxel-related peripheral neuropathy in breast cancer patients. Cancer Res 72:Abstract nr P1-15-11
5)進藤吉明:がん化学療法に伴う末梢神経障害に対する牛車腎気丸+ブシ末の効果.漢方医37:95-98, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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