文献詳細
臨床報告
妊娠時イレウスに対して手術を施行した3例
著者: 高久秀哉1 春日信弘1 原明弘1 東和明1 長倉成憲1 鈴木俊繁1
所属機関: 1水戸済生会総合病院消化器一般外科
ページ範囲:P.1493 - P.1496
文献概要
症例1は,38歳.婦人科疾患による開腹手術の既往があった.妊娠32週5日,絞扼性イレウスの診断にて緊急手術を行った.まず,帝王切開を行った.回腸が索状物により絞めつけられており,これを切離した.症例2は,38歳.婦人科疾患による腹腔鏡下手術の既往があった.妊娠28週2日に内ヘルニアによるイレウスと診断し,緊急手術を行った.症例3は,33歳.腹部手術の既往はなかった.妊娠16週6日に手術を施行した.子宮筋腫と大網の癒着の間に小腸がはまりこんでおり,これを剝離し,子宮筋腫を核出した.妊娠時のイレウスは,非妊娠時と比べ,診断,治療が複雑であり,その治療には外科と産科との協力が重要である.
参考文献
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