icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科68巻5号

2013年05月発行

書評

―国際膵臓学会ワーキンググループ[代表:田中雅夫](著) 田中雅夫(訳・解説)―IPMN/MCN国際診療ガイドライン 2012年版―〈日本語版・解説〉 フリーアクセス

著者: 下瀬川徹12

所属機関: 1日本膵臓学会 2東北大病院

ページ範囲:P.568 - P.568

文献概要

 膵腫瘍診療の難しさは,手術難度が高いこと以外に,外科切除の侵襲が大きく,術後合併症がしばしば致命的となるため,良悪性の見極め,術式の選択,年齢や合併症を考慮した手術適応が正確でなければならない点にある.IPMNやMCNはこのような点において,以前より多くの議論が展開されてきた代表的な膵腫瘍であり,診療指針の策定は世界中の膵疾患診療の臨床現場から強く求められていた.

 このような背景から2006年に当時の世界的コンセンサスとして「IPMN/MCN国際診療ガイドライン」が公表されたが,多くの課題を残した内容であった.日本膵臓学会前理事長の田中雅夫氏を座長とする国際膵臓学会ワーキンググループは,その後集積された多数の知見に基づいて改訂作業を進め,2011年末に改訂2012年版が公表された.本書はその日本語訳と解説書であるが,原著とほぼ同時に翻訳版が出版されたことは,わが国におけるIPMN/MCN診療に大きく貢献するものと期待される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら