文献詳細
臨床報告
単孔式手術用器具を使用し胃内手術を施行した食道胃接合部近傍発生GISTの1例
著者: 田中聡也1 古賀浩木1 伊藤孝太朗1 山地康大郎1 篠崎由賀里1 佐藤清治1
所属機関: 1佐賀県医療センター好生館消化器外科
ページ範囲:P.1093 - P.1097
文献概要
症例は69歳,女性.検診で胃の食道胃接合部近傍に径5cm大の粘膜下腫瘍を指摘された.管内発育型のGISTと診断した.胃GISTは胃上部が好発部位であり,食道胃接合部近傍に発生する症例も少なくない.接合部近傍に存在する管内発育型症例では,胃壁外からのアプローチのみでは術後狭窄による通過障害をきたす可能性がある.また,胃壁の切開を伴う術式では,腫瘍が腹腔内に散布される可能性などの問題がある.これらの問題を克服するために単孔式手術用の器具を用いた胃内手術を施行し,良好な結果を得た.
参考文献
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