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文献詳細

雑誌文献

臨床外科69巻11号

2014年10月発行

文献概要

増刊号 ERAS時代の周術期管理マニュアル Ⅱ 併存症を持つ患者の評価とその術前・術後管理 1.心疾患

抗凝固薬使用時

著者: 杉本昌之1 古森公浩1

所属機関: 1名古屋大学血管外科

ページ範囲:P.49 - P.51

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最近の知見と重要ポイント

□冠動脈疾患に対して薬剤溶出性ステント(DES)が多用されている.旧来のステントと比較し,DESが留置されている患者での抗血小板薬の中止は急性ステント血栓症のリスクが高い.留置されたステントの種類,留置時期に応じた対策が必要である.循環器内科医にコンサルトを行う.

□ワルファリンに代わる新規経口抗凝固薬(第Ⅹa因子阻害薬;アピキサバン,リバロキサバン)(トロンビン阻害薬;ダビガトラン)がわが国においても使用開始された.ワルファリンと異なり効果は速やかに消失するため,手術には好都合である.反面,早すぎる中止は血栓リスクが増大する.周術期の中止期間に留意する.

□閉塞性動脈疾患(ASO,Buerger病)に対して処方されている抗血小板薬はほとんどの場合,問題なく中止可能である.しかし,出血リスクが小さな手術であるならば,内服続行のまま手術を行う選択が勧められる.

参考文献

1)ACC/AHA 2007 guidelines on perioperative cardiovascular evaluation and care for noncardiac surgery. Circulation 116:e418-499, 2007
2)Patient with coronary stents needs surgery:What to do? JAMA 310:1451, 2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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