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文献詳細

雑誌文献

臨床外科69巻13号

2014年12月発行

文献概要

特集 早期胃癌の外科治療を極める—「EMR 適応外」への安全で有益な縮小手術を求めて 手術手技のポイント

—縮小手術のコツとピットフォール①—噴門側胃切除術(観音開き法)

著者: 西﨑正彦1 黒田新士1 松村年久2 高嶌寛年3 加藤大4 菊地覚次1 桒田和也1 香川俊輔1 藤原俊義1

所属機関: 1岡山大学大学院消化器外科学 2津山中央病院外科 3庄原赤十字病院外科 4鳥取市立病院外科

ページ範囲:P.1464 - P.1471

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【ポイント】
◆噴門側胃切除術後の再建方法は食道残胃吻合法,空腸間置法,空腸囊間置法,ダブルトラクト法の4種類が挙げられるが,いまだ標準再建法は確立されていない.
◆噴門側胃切除術は胃全摘術に対する縮小手術の位置づけであるが,1950年代には欧米で逆流性食道炎の根本的治療として研究・開発されていた.
◆噴門側胃切除術の郭清および逆流防止弁形成食道残胃吻合法(観音開き法)のコツとピットフォールを概説する.

参考文献

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9)日本胃癌学会(編):胃癌取扱い規約 2010年3月 第14版.金原出版,2010
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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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