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文献詳細

雑誌文献

臨床外科69巻3号

2014年03月発行

文献概要

特集 究極の肛門温存術式ISR―長期成績からわかる有用性と問題点

ISRからみた肛門管の局所解剖

著者: 大木繁男1 藤井正一2 大田貢由3

所属機関: 1藤沢湘南台病院外科 2帝京大学医学部附属病院下部消化管外科 3横浜市立大学附属市民総合医療センター消化器病センター外科

ページ範囲:P.268 - P.275

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【ポイント】

◆静止(安静)時に肛門管は内肛門括約筋で持続的に閉鎖され,閉鎖範囲はHerrmann線のやや頭側からHilton線のやや尾側までである.歯状線はほぼその中間にある.Herrmann線,歯状線,Hilton線は直視下にはっきりと見ることができる.

◆ISRでは肛門管のどの位置の上皮と内括約筋を切除し,温存するのはどこかを確認すれば,術後の肛門機能評価に有用である.

参考文献

1)Herrmann G:Sur la muqueuse de la region cloacale du rectum. CR Séances Acad Sci 90:1301-1304, 1880
2)大腸癌研究会(編):大腸癌取扱い規約,第8版.金原出版,2013
3)高橋 孝:直腸肛門の外科的解剖・生理.高木 弘(編);直腸肛門の外科,第2版.医学書院,1993,pp 1-22
4)Wendell-Smith CP:Anorectal nomenclature:fundamental terminology. Dis Colon Rectum 43:1349-1358, 2000
5)鬼束惇哉,日本大腸肛門病学会(編):大腸肛門病用語辞典.永井書店,1973,p 13,p 69,p 73
6)Duthie HL, Gairns FW:Sensory nerve endings and sensation in the anal canal region of man. Br J Surg 47:585-595, 1960

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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