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文献詳細

雑誌文献

臨床外科69巻5号

2014年05月発行

文献概要

特集 消化器外科での救急医療―救急外来から手術室そして病棟まで

食道の外科救急―異物・医原性ならびに特発性食道損傷

著者: 宮崎達也1 宗田真1 酒井真1 石畝享2 石橋敬一郎2 石田秀行2 桑野博行1

所属機関: 1群馬大学大学院病態総合外科 2埼玉医科大学総合医療センター消化管・一般外科

ページ範囲:P.532 - P.537

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【ポイント】

◆食道内異物は,大人では食物,PTP製剤,義歯,魚骨が多く,上部消化管内視鏡で摘出可能なことが多いが,内視鏡的に摘出が困難な症例や穿孔を起こした症例では手術の適応となる.

◆医原性食道損傷は内視鏡検査やブジーの際に起こることがあり,ただちに治療すれば保存的に加療できる例が多い.

◆特発性食道破裂は損傷と汚染の状態により手術適応を決定する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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