icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科69巻5号

2014年05月発行

文献概要

特集 消化器外科での救急医療―救急外来から手術室そして病棟まで

大腸の外科救急―非腫瘍性疾患/Oncologic emergency

著者: 柴田淳一1 石原聡一郎1 渡邉聡明1

所属機関: 1東京大学腫瘍外科

ページ範囲:P.554 - P.561

文献購入ページに移動
【ポイント】

◆大腸疾患に対して緊急手術を要するのは,高齢者や悪性腫瘍に基づく症例が多く,周術期死亡率は高率である.

◆大腸癌による腸管閉塞では,可能な場合にはイレウス管や自己拡張型金属ステントを用いて拡張腸管の減圧を図る.

◆大腸癌による穿孔では,腹膜炎から敗血症,DIC,多臓器不全へと重篤化しうるため,迅速に手術治療を行う.

参考文献

1)柴田信博,藤本直樹,相川隆夫,他:大腸疾患に対する緊急手術の成績.日消外会誌19:1970-1974,1986
2)北島政樹(監):標準外科学,第12版.医学書院,2010
3)中島弘樹,竹内邦夫,都築 靖,他:下腹部痛の診断に対する腹部超音波検査の有用性と限界.日腹部救急医会誌24:1023-1028,2004
4)勝野剛太郎,福永正氣,永仮邦彦,他:高度炎症性虫垂炎(壊疽性・穿孔性・膿瘍形成)に対する腹腔鏡下手術と開腹手術の比較検討.日消外会誌42:16-24,2009
5)水城 啓,永田博司:大腸憩室疾患.大腸憩室出血の疫学・診断と治療.診断と治療100:963-968,2012
6)久留島徹,青木 計,西川 晋,他:合併症を併発した大腸憩室疾患の治療.穿孔,瘻孔形成.日本大腸肛門病会誌61:1036-41,2008
7)佐藤秀一,永井京子,竹山信之:代表的疾患の画像診断.消化管.S状結腸軸捻転症.臨床画像24:92-93,2008
8)下園麻衣,志田 大,中村ふくみ,他:外科的切除が著効をみたHIV感染症に合併した中毒性巨大結腸症の1例.日臨外会誌74:118-123,2013
9)Jalan KN, Sircus W, Card WI, et al:An experience of ulcerative colitis. I. Toxic dilation in 55 cases. Gastroenterology 57:68-82, 1969
10)Heppell J, Farkouh E, Dube S et al:Toxic megacolon. An analysis of 70 cases. Dis Colon Rectum 29:789-792, 1986
11)木村英明,杉田 昭,小金井一隆,他:潰瘍性大腸炎の外科的治療.診断と治療96:2507-2511,2008
12)梁井公輔,隅 健次,古賀靖大,他:下部消化管閉塞.消外35:293-300,2012
13)橋爪 正,木村昭利,宮本慶一,他:閉塞性大腸癌のover view.日腹部救急医会25:495-498,2005
14)熊谷厚志,比企直樹,布部創也,他:Malignant bowel obstruction(MBO)の診断と治療戦略.消外33:1599-1607,2010
15)宇野彰晋,柳澤貴子,福本和彦,他:大腸癌イレウスに対する減圧法の検討―経肛門的イレウス管の功罪.日腹部救急医会誌32:1137-1142,2012
16)斉田芳久,榎本俊行,草地信也:大腸狭窄に対するステント療法.外科治療104:881-888,2011
17)梅木雅彦,栗栖 茂,小山隆司,他:閉塞性大腸癌に対する一期的切除再建術.日腹部救急医会誌25:509-512,2005
18)上野秀樹,橋口陽二郎,小俣二郎,他:Oncologic emergencyとその対応.大腸癌.日外会誌105:286-291,2004
19)清水輝久,重政 有,吉廣優子,他:大腸癌穿孔の病態と診断・治療戦略.日腹部救急医会誌30:779-786,2010
20)船曳知弘,北野光秀:穿孔性腹膜炎に対する画像診断.MDCTにおける術前診断の有用性.日外感染症会誌6:143-148,2009
21)岡 洋右,赤木由人,衣笠哲史,他:下部消化管穿孔.大腸癌穿孔について.消外35:335-340,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?