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臨床報告
Prolene Hernia Systemを用いた高度肥満成人に対する臍ヘルニア修復術を施行した3例
著者: 木村紘爾1 内藤稔2 浅野博昭13 池田宏国1 伊野英男13 佃和憲13
所属機関: 1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科呼吸器・乳腺内分泌外科学 2岡山医療センター外科 3岡山大学病院消化管外科
ページ範囲:P.629 - P.633
文献購入ページに移動高度肥満者の成人臍ヘルニア(AUH)は,長期にわたり腹圧に耐えうる修復法が必要であるが,いまだに確立した術式はない.AUHに対してProlene® Hernia System(PHS)を用いた修復術の報告は多いが,ほとんどはonlay patchのみを筋膜に固定するものである.われわれは高度肥満のAUH患者3例に対し,腹圧でinlay patchが押し出されるのを避けるため,筋膜をPHSのinlay patch, onlay patchで挟み込み,非吸収糸で貫通固定する工夫を行った.年齢は30~71歳,BMIは33.4~54.0,ヘルニア門の大きさは2.5×2.0 cm~3.0×3.0 cm,手術時間は90~175分であった.いずれも重篤な術後合併症は認めず,最長で術後6年が経過したがいずれも再発を認めていない.本法の高度肥満者のAUHに対する長期的有用性を示唆する結果と考えられる.
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