文献詳細
文献概要
特集 術後合併症への対処法 Surgical vs Non-Surgical―いつどのように判断するか? 肝胆膵領域
胆汁漏への対処法
著者: 高屋敷吏1 清水宏明1 大塚将之1 加藤厚1 吉富秀幸1 古川勝規1 久保木知1 岡村大樹1 鈴木大亮1 酒井望1 中島正之1 宮崎勝1
所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学
ページ範囲:P.812 - P.816
文献購入ページに移動◆術後胆汁漏に対しては再開腹下の胆汁漏縫合閉鎖術などの手術的治療と腹腔内ドレナージ,胆道ドレナージによる胆道減圧,無水エタノール注入などのIVRを中心とした非手術的治療がある.
◆胆汁性腹膜炎などの腹部所見の有無,ドレーン排液量と経時的変化,ドレーン排液中ビリルビン値,さらには肝切除術式や術中所見などから想定される発症形式(離断型あるいは交通型)も考慮して胆汁漏の治療方針を判断する.
◆再開腹による手術的治療を判断するタイミングは術翌日程度までの術後早期が推奨され,このような早期であれば再手術リスクも高くなく,結果として長期間を要するような保存的治療を上回る治療効果も期待できる.
参考文献
掲載誌情報