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臨床報告
肉腫様変化を伴った膵の腺房・内分泌混合癌の1例
著者: 久保秀文1 長岡知里1 多田耕輔1 宮原誠1 長谷川博康1 山下吉美2
所属機関: 1独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院外科 2独立行政法人地域医療機能推進機構徳山中央病院病理
ページ範囲:P.1140 - P.1144
文献購入ページに移動症例は77歳,男性.黄疸と肝機能障害で当院へ紹介された.十二指腸乳頭部に腫瘍を認め,生検で未分化型悪性腫瘍と診断され,膵頭十二指腸切除術+Child変法再建を施行した.病理組織学的検索で異なる2種類の膵原発の腫瘍細胞が認められ,免疫染色結果より腺房・内分泌混合癌と診断された.癌腫の一部には肉腫様の変化を伴っていた.術後2か月目のCTで多発肝転移をきたし,その後全身状態が徐々に悪化し,術後第110病日目に永眠された.膵原発の混合癌および癌肉腫の報告例は少なく,その病態はいまだ不明な部分が多く,今後の症例蓄積による解明や有効な治療法の確立が望まれる.
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