icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科7巻12号

1952年11月発行

最近の外國外科

胃,十二指腸潰瘍大量出血時に於ける外科的浸襲,他

ページ範囲:P.731 - P.732

文献概要

 胃,十二指腸潰瘍よりの大出血に際し救急手術を必要とする場合は左程多くはない.その適應としては主として老人で鮮血を吐血したり或は出血によるショック徴候を呈する場合が先ず挙げられる.反復出血も老人の場合は手術が必要である.下血のみで吐血のない場合は危險は比較的少ない.例えば死亡例についてみると85%が吐血を伴い,下血のみは15%である.但し幽門狹窄があると十二指腸からの大出血でも吐血を欠く.
 早期手術は反復出血後の晩期手術に比し危險は遙に少ない.即ち出血開始後48時間内の手術39例では僅かに2例(5.1%)であるに対して晩期手術では15例中6例(40%)の死亡率があり,保存的療法119例中15例(12.6%)の死亡率を遙に上廻る.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら