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文献詳細

雑誌文献

臨床外科7巻4号

1952年04月発行

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Nitrogen-Mustardの局所的應用に関する研究

著者: 山田四郞1

所属機関: 1名古屋大學醫學部戸田外科學教室

ページ範囲:P.163 - P.170

文献概要

I.緒言並に概要
 最近における外科学の進歩はまことに目覚しいものがあるが,創傷治癒に関する一般の関心は比較的うすく,從来より手術創瘢痕を出来るだけ美化縮小しようとする試みは日常なされているけれども,これに関する積極的系統的研究に至つては,全く皆無の状態である.患者にとつては,手術の疼痛と瘢痕の大小は最も大きな関心事で,これに対する研究は常になされなければならない.極言すれば無瘢痕手術は外科医の悲願である.
 手術創瘢痕は創傷の再生機轉の終末像で,その形成には多くの要素が関與する.この機轉に主役を演ずるのは纖維母細胞である.瘢痕縮小には種々の要素並に方法が考えられるが,既に形成された瘢痕の縮小を策るよりも例えば再生機轉の過程で増生する纖維母細胞を,治癒を障碍しない程度で抑制することなどの方法が容易且合理的であるのはいうまでもない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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