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文献詳細

雑誌文献

臨床外科70巻12号

2015年11月発行

文献概要

特集 同時性・異時性の重複がんを見落とさない—がん診療における他臓器への目配り 同時性・異時性重複がんの実態と診療戦略

肝・胆道癌

著者: 高屋敷吏1 清水宏明1 大塚将之1 加藤厚1 吉富秀幸1 古川勝規1 高野重紹1 久保木知1 鈴木大亮1 酒井望1 賀川真吾1 野島広之1 宮崎勝1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院臓器制御外科学

ページ範囲:P.1361 - P.1364

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【ポイント】
◆肝・胆道癌手術では,他臓器重複癌を念頭に置いた全身の術前スクリーニング,術後フォローアップを要する.
◆原発性肝癌では転移性肝腫瘍との鑑別のため,原発巣となる頻度の高い消化管スクリーニングが必要となる.
◆胆道癌においては膵・胆管合流異常や家族性大腸腺腫症といった背景疾患を念頭に置くことも重要である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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