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特集 外科医に求められる積極的緩和医療—延命と症状緩和の狭間で 総論
外科医だからこそできる緩和ケア—外科医がもつべき緩和医療の視点
著者: 下山理史1
所属機関: 1愛知県がんセンター中央病院緩和ケア科
ページ範囲:P.1441 - P.1447
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◆患者家族の生活に思いを馳せながら,治療を行うことが重要である.これが緩和ケアにつながっている.
◆症状緩和は重要だが,緩和ケアはそれだけではない.その人の生き様を大切にして,希望を支えていくことが緩和ケアである.
◆初めから最期まで患者ととことん付き合う外科医だからこそ,その関係性と時間性を大切にして,それぞれの場面で患者家族の多様な価値観を大切にしながら,そのつど意思決定をしつつ,ともに歩んでいく緩和ケアが可能となる.
◆患者家族の生活に思いを馳せながら,治療を行うことが重要である.これが緩和ケアにつながっている.
◆症状緩和は重要だが,緩和ケアはそれだけではない.その人の生き様を大切にして,希望を支えていくことが緩和ケアである.
◆初めから最期まで患者ととことん付き合う外科医だからこそ,その関係性と時間性を大切にして,それぞれの場面で患者家族の多様な価値観を大切にしながら,そのつど意思決定をしつつ,ともに歩んでいく緩和ケアが可能となる.
参考文献
1)Temel JS, Greer JA, Muzikansky A, et al:Early palliative care for patients with metastatic non-small-cell lung cancer. N Engl J Med 363:733-742, 2010
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