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昨日の患者
最期に食べたい物
著者: 中川国利1
所属機関: 1宮城県赤十字血液センター
ページ範囲:P.219 - P.219
文献購入ページに移動 人生の最期に,「食べたい物は」と問われたら,何を所望するであろうか.中国には真冬に筍を望んだ母親のために,孝行息子が捜し求める故事がある.現代では季節を問わず,また世界中の食べ物を容易に手に入れることができるが,やはりおふくろの味やふるさとの特産物が好まれる.
Gさんは70歳代半ばの胃癌患者で,3年ほど前に胃を切除した.しかしながら癌性腹膜炎となり,激痛や腸閉塞をきたして再入院した.イレウスチューブ留置や減圧の胃瘻造設を拒否し,尊厳死を望んだ.そこでモルヒネを持続注入し,最少量の補液を行った.
Gさんは70歳代半ばの胃癌患者で,3年ほど前に胃を切除した.しかしながら癌性腹膜炎となり,激痛や腸閉塞をきたして再入院した.イレウスチューブ留置や減圧の胃瘻造設を拒否し,尊厳死を望んだ.そこでモルヒネを持続注入し,最少量の補液を行った.
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