文献詳細
特集 大腸癌腹腔鏡手術の新展開—Reduced port surgeryからロボット手術まで
直腸癌に対する経肛門式内視鏡下手術—TAMIS(transanal minimally invasive surgery)によるDown-to-up TME
著者: 伊藤雅昭1
所属機関: 1国立がん研究センター東病院大腸外科
ページ範囲:P.969 - P.978
文献概要
◆従来の腹腔側から行われてきたTMEを会陰側より逆行性に内視鏡下に行う手術はTAMIS-TMEとして提唱され,近年その安全性と有用性が示されるようになった.
◆TAMIS-TMEでは,従来のTMEとは異なる独特の解剖認識がある.特に前壁剝離における直腸尿道筋とデノビエ筋膜の認識は特徴的である.
◆TAMISには今後解決すべき問題点もあるが,通常の腹腔鏡手術では視野展開が難しく剝離操作に難渋する,高度肥満例や巨大子宮筋腫保有例などの直腸癌における有用な術式として期待される.
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