icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科70巻8号

2015年08月発行

短報

下肢静脈瘤に対する高位結紮術術後に動静脈瘻を生じた1例

著者: 藤村博信1

所属機関: 1市立豊中病院心臓血管外科

ページ範囲:P.1046 - P.1048

文献概要

要旨
良性疾患である下肢静脈瘤に対する手術治療においては,可能な限り合併症を減らすことが重要と考えられる.症例は61歳の女性.大伏在静脈系の下肢静脈瘤に対して高位結紮術を施行した.術1年後に下肢浮腫の再発を認め,精査にて総大腿動脈の分枝より高位結紮にて切除した大伏在静脈の断端に至る動静脈瘻を認めた.残存する大伏在静脈の切除および動静脈瘻の閉鎖を外科的に行った.下肢静脈瘤に対する高位結紮術後に動静脈瘻を生じることは非常に稀であるが,合併症の1つとして考慮する必要があると思われた.

参考文献

1)岩田博英,佐戸川弘之,坂田雅弘,他:下肢静脈瘤—本邦における静脈疾患に関するSurvey Ⅻ.静脈学24:432-439, 2013
2)Rudarakanchana N, Berland TL, Chasin C, et al:Arteriovenous fistula after endovenous ablation for varicose vein. J Vasc Surg 55:1492-1494, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら