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短報
文献概要
要旨
良性疾患である下肢静脈瘤に対する手術治療においては,可能な限り合併症を減らすことが重要と考えられる.症例は61歳の女性.大伏在静脈系の下肢静脈瘤に対して高位結紮術を施行した.術1年後に下肢浮腫の再発を認め,精査にて総大腿動脈の分枝より高位結紮にて切除した大伏在静脈の断端に至る動静脈瘻を認めた.残存する大伏在静脈の切除および動静脈瘻の閉鎖を外科的に行った.下肢静脈瘤に対する高位結紮術後に動静脈瘻を生じることは非常に稀であるが,合併症の1つとして考慮する必要があると思われた.
良性疾患である下肢静脈瘤に対する手術治療においては,可能な限り合併症を減らすことが重要と考えられる.症例は61歳の女性.大伏在静脈系の下肢静脈瘤に対して高位結紮術を施行した.術1年後に下肢浮腫の再発を認め,精査にて総大腿動脈の分枝より高位結紮にて切除した大伏在静脈の断端に至る動静脈瘻を認めた.残存する大伏在静脈の切除および動静脈瘻の閉鎖を外科的に行った.下肢静脈瘤に対する高位結紮術後に動静脈瘻を生じることは非常に稀であるが,合併症の1つとして考慮する必要があると思われた.
参考文献
1)岩田博英,佐戸川弘之,坂田雅弘,他:下肢静脈瘤—本邦における静脈疾患に関するSurvey Ⅻ.静脈学24:432-439, 2013
2)Rudarakanchana N, Berland TL, Chasin C, et al:Arteriovenous fistula after endovenous ablation for varicose vein. J Vasc Surg 55:1492-1494, 2012
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