icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科71巻10号

2016年10月発行

文献概要

特集 エキスパートが教える 鼠径部ヘルニアのすべて 各論1:鼠径ヘルニア修復術の各術式

—鼠径部切開法 メッシュを用いた修復—Kugel法,Direct Kugel法—鼠径法による腹膜前腔の剝離

著者: 村井信二1 矢部信成1 清水裕智1 吉川貴久1 北里憲司郎1 尾戸一平1 小澤広輝1

所属機関: 1医療法人財団 荻窪病院外科

ページ範囲:P.1233 - P.1242

文献購入ページに移動
【ポイント】
◆Kugel法,Direct Kugel法はいずれも,腹膜前腔に形状記憶リング付きメッシュを留置する後壁補強を主とした手術法である.
◆腹膜前腔に到達する方法として,Kugel法は後方アプローチで鼠径管の開放を伴わず,Direct Kugel法は前方アプローチで鼠径管の開放を伴う方法である.
◆Kugel法もDirect Kugel法も,腹膜前腔の十分な剝離と精管,精巣動静脈の壁在化がポイントで,下腹壁動静脈,Cooper靱帯,精巣動静脈,外腸骨動静脈がメルクマールとなる.

参考文献

1)Kugel RD:Minimally invasive, nonlaparoscopic, preperitoneal, and sutureless, inguinal herniorrhaphy. Am J Surg 178:298-302, 1999
2)Misawa T, Sakurai M, Kanai H, et al:Kugel herniorrhaphy:Clinical results of 124 consecutive operations. Surg Today 35:639-644, 2005
3)三澤健之,笹屋一人,石川あい,他:再発,合併症を軽減させるための正しいKugel原法.消外39:425-434,2016
4)宮崎恭介,天神和美,京井玲奈,他:Direct Kugel Patch法.消外36:931-940,2013
5)Murai S, Akatsu T, Yabe N, et al:Impacted obturator hernia treated successfully with a Kugel repair:report of two cases. Surg Today 39:821-824, 2009

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?