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文献詳細

雑誌文献

臨床外科71巻10号

2016年10月発行

文献概要

特集 エキスパートが教える 鼠径部ヘルニアのすべて 各論1:鼠径ヘルニア修復術の各術式

—腹腔鏡下手術 RPSと単孔式手術—単孔TEP法

著者: 東海林裕1

所属機関: 1東京医科歯科大学消化管外科学

ページ範囲:P.1273 - P.1278

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【ポイント】
◆TEP法はすべての操作を腹腔外で行う手技であるが,TAPP法に比べ,比較的容易に単孔手術を行うことができる.TEP法の弱点といえるヘルニアの診断を行うため,当科では最初に腹腔内観察を加えた単孔TEP手術を行っている.
◆臍部を小切開し腹腔内に5 mmトロッカーを挿入する.ヘルニアの型および対側ヘルニアの有無を確認する.観察後にトロッカーを抜去し,代わりに脱気用チューブ(16Frサンプチューブ)を挿入する.患側腹直筋前鞘を縦切開し,後鞘上に到達し鼠径部に向かってガーゼを用いてある程度剝離しておく.
◆単孔デバイスを装着して気囊する.5 mmフレキシブルスコープ,把持鉗子および超音波凝固切開装置(LCS)を用いて剝離,ヘルニア囊の処理およびメッシュでの補強を行う.
◆最後に腹腔内より仕上がりを確認して手術終了としている.

参考文献

1)Phillips EH, Carroll BJ, Fallas MJ:Laparoscopic preperitoneal inguinal hernia repair without peritoneal incision. Technique and early clinical results. Surg Endosc 7:159-162, 1993
2)Arregui ME, Navarrete J, Davis CJ, et al:Laparoscopic inguinal herniorrhaphy. Techniques and controversies. Surg Clin North Am 73:513-527, 1993
3)松本純夫,川辺則彦,森 健次,他:腹腔鏡による鼠径ヘルニア修復術の経験.日消外会誌26:2429-2432,1993
4)古田一徳,飯野善一郎,高橋 毅,他:腹腔鏡下ヘルニア修復術の手技と適応と問題点—特にtotally preperitoneal approachについて.手術49:2145-2148,1995
5)Wakasugi M, Masuzawa T, Tei M, et al:Single-incision totally extraperitoneal inguinal hernia repair:our initial 100 cases and comparison with conventional three-port laparoscopic totally extraperitoneal inguinal hernia repair. Surg Today 45:606-610, 2015

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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