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文献詳細

雑誌文献

臨床外科71巻11号

2016年10月発行

増刊号 消化器・一般外科医のための—救急・集中治療のすべて

Ⅲ章 消化器救急疾患 疾患別対処法 肝胆膵

重症急性膵炎

著者: 松尾洋一1 森本守1 坪井謙1 社本智也1 佐藤崇文1 齊藤健太1 今藤裕之1 坂本宣弘1 竹山廣光1

所属機関: 1名古屋市立大学消化器外科学

ページ範囲:P.301 - P.307

文献概要

POINT
■急性膵炎と診断された段階で直ちに重症度判定を行う.さらに発症から48時間までは,経時的に重症度判定を繰り返して行うことが重要である.
■「急性膵炎診療ガイドライン2015」では,診療上重要と思われる臨床指標が“Pancreatitis Bundles 2015”として提起されており,重症急性膵炎ではこれに沿った治療が必要である.
■重症急性膵炎は感染を伴った壊死性膵炎であることが多い.できる限り保存的治療で炎症の消褪・限局化をはかり,被包化壊死(WON)となった後に,step-up approach法で段階的に治療することが予後を改善する.

参考文献

1)急性膵炎診療ガイドライン2015改訂出版委員会(編):急性膵炎診療ガイドライン2015.第4版,金原出版,2015
2)武田和憲,大槻 眞,北川元二,他:急性膵炎の診断基準・重症度判定基準最終改訂案.厚生労働科学研究補助金難治性疾患克服研究事業難治性膵疾患に関する調査研究,平成17年度総括・分担研究報告書.2006,pp 27-34
3)Brown A, James-Stvenson T, Dyson T, et al:The panc3 score:a rapid and accurate test for predicting severity on presentation in acute pancreatitis. J Clin Gastroenterol 41:855-858, 2007
4)飯澤祐介,山田玲子,井上宏之,他:急性膵炎の外科的アプローチの進歩,とくにstep-up approach法について.胆と膵34:1085-1090,2013
5)武田和憲:急性膵炎における手術の役割と適応.胆と膵35:421-428,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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