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特集 転移性肝腫瘍のいま—なぜ・どこが原発臓器ごとに違うのか
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ページ範囲:P.1319 - P.1319
文献購入ページに移動 近年,大腸癌の肝転移については化学療法の飛躍的な進歩がみられ,大きく治療戦略が変わってきています.これまで外科切除の適応外と考えられていた多発性腫瘍や腫瘍径の大きな病変も,化学療法を先行させることで切除まで持ち込め,治癒を期待できる症例が増加しています.
このような進歩の一方で,がんによっては,たとえ単発の肝転移であっても全身病の一部として認識され,切除しても生存期間の延長効果がないことが経験的に知られているものも存在します.このようながんの種類による振る舞いの違いは何を意味しているのでしょうか.肝転移経路の違いだけではなく,臓器親和性や原発巣自体の悪性度,さらには化学療法に対する感受性の差異などの問題が複雑に関連しているようにも考えられます.
このような進歩の一方で,がんによっては,たとえ単発の肝転移であっても全身病の一部として認識され,切除しても生存期間の延長効果がないことが経験的に知られているものも存在します.このようながんの種類による振る舞いの違いは何を意味しているのでしょうか.肝転移経路の違いだけではなく,臓器親和性や原発巣自体の悪性度,さらには化学療法に対する感受性の差異などの問題が複雑に関連しているようにも考えられます.
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