文献詳細
文献概要
特集 イラストでみる大腸癌腹腔鏡手術のポイント
腹腔鏡下ISR
著者: 伊藤雅昭1 小林昭広1 西澤祐吏1 佐々木剛志1 塚田祐一郎1 合志健一1
所属機関: 1国立がん研究センター東病院大腸外科
ページ範囲:P.171 - P.180
文献購入ページに移動◆本邦における多施設共同第Ⅱ相試験の結果,術前治療を行わない肛門近傍の下部直腸癌に対しては,T2までがISRの適応であると判断された.T3以深の下部直腸癌に対しては何らかの術前治療を要する可能性がある.
◆肛門管内のintersphincteric planeを剝離する方法としては,肛門管を4つの領域に分けて行うと理解しやすいし定型化される.
◆neurovascular bundleの直下では比較的容易にintersphincteric planeに到達できる部位がある.
◆直腸側方部では,直腸縦走筋と肛門挙筋の間の結合は強固でなく,解剖学的にもこの部分でintersphincteric dissectionは最も行いやすい.
◆後方ではhiatal ligament(recto-coccygeal muscle)を切らないと肛門管内には到達できない.
参考文献
掲載誌情報