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文献詳細

雑誌文献

臨床外科71巻2号

2016年02月発行

図解!成人ヘルニア手術・9 忘れてはならない腹壁解剖と手技のポイント

大腿ヘルニア修復法

著者: 執行友成1 川崎篤史1 松田年1

所属機関: 1東京ヘルニア・日帰り手術センター執行クリニック

ページ範囲:P.212 - P.216

文献概要

■ はじめに
 大腿ヘルニア手術は2006年のlightweight mesh開発以降「大腿法」が主流となっているが,大きな流れに沿ってそれぞれを解説する.
 大腿ヘルニアは鼠径部ヘルニア全体の2〜8%の発症率と諸家により報告されており1,2),比較的稀な病態であることは認識されている.1998年に鼠径ヘルニア日帰り手術を当院が開始し,2003年以降,鼠径ヘルニアを専門に扱う施設が増加し,大腿ヘルニアの正確な統計的集約がなされている.
 当院は1998年7月以降2015年8月末までに7,369例の鼠径ヘルニア手術を経験している(図1).2006年4月以降,日本ヘルニア学会(以下JHS)分類制定後,当院では分類に沿い,全症例の記録を開始した.

参考文献

1)小泉 大,佐田尚宏,田口昌延,他:大腿ヘルニア手術症例の臨床的検討.自治医科大学紀要35:87-91,2012
2)秋山敏一:鼠径ヘルニアと大腿ヘルニアを鑑別するポイントは何か.Medical Technology 41:1410-1411,2013
3)柵瀨信太郎,桜井健司:大腿ヘルニア手術.外科診療4:413-424,1995
4)蜂須賀丈博:大腿・閉鎖孔ヘルニアの治療.手術62:1709-1714,2008
5)渡邊めぐみ,林 同輔:大腿ヘルニア嵌頓にて緊急手術を行った47例の検討.日腹部救急医会誌34:607-612,2014
6)冲永功太:鼠径ヘルニアに対する外科的治療の変遷.外科治療100:637-644,2009
7)三澤健之:Kugel法による鼠径ヘルニア修復術.手術56:841-845,2002
8)三澤健之:Kugel patchを用いた腹膜前到達法による成人鼠径ヘルニア修復術.手術57:1244-1250,2003
9)山本 良,篠崎浩治,加瀬健一,他:大腿ヘルニア44例の検討.日腹部救急医会誌32:19-23,2012
10)中山隆盛,白石 好,西海孝男,他:大腿ヘルニア臨床的検討.外科63:211-215,2004
11)蜂須賀丈博,中山裕史,柴田有宏,他:Mesh plugを用いた大腿ヘルニア修復術—大腿法を中心に.手術50:1457-1459,1996
12)宮崎恭介:大腿ヘルニア手術.臨外61(増):355-359,2006
13)Köckerling F, Schug-Pass C:What do we know about tetanized polypropylene meshes? An evidence-based review of the literature. Hernia 18:445-457, 2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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