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短報
傍臍ヘルニアの1例
著者: 境雄大12 佐野淳1 浜島秀樹1 菊池順子1 田口泰三1 松倉聡1
所属機関: 1医療法人社団誠高会 おおたかの森病院外科 2現・つがる西北五広域連合 つがる総合病院一般・内視鏡・心血管・呼吸器・乳腺外科
ページ範囲:P.373 - P.375
文献購入ページに移動患者は33歳,女性.帝王切開で3回の開腹歴がある.約1か月間にわたり臍部の違和感,週に1〜2回程度の膨隆を自覚していた.臍部の膨隆,激痛があり,臥位で圧迫し改善した.翌日,当院を受診した.臍下部右側にわずかな膨隆を認めた.腹部CTで,臍を中心に約1 cmのヘルニア門と大網と思われるヘルニア囊を認めた.傍臍ヘルニアの診断で待機的手術を施行した.ヘルニア門は7 mmで,ヘルニア内容物は大網であった.ヘルニア門を直接縫合閉鎖した.経過は良好で,術後第2病日に退院した.本症は非対称で臍上部または下部に偏って膨隆するのが特徴とされる.自験例は複数回の妊娠と帝王切開が誘因となった可能性がある.
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