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ひとやすみ・136
癌患者として手術を受ける
著者: 中川国利1
所属機関: 1宮城県赤十字血液センター
ページ範囲:P.431 - P.431
文献購入ページに移動 消化器外科医として永らく癌治療に携わり,多数の手術や癌化学療法を行ってきた.一方,私は生来健康で,手術はもとより入院さえ経験したことがなかった.今回,自分自身が癌に罹患し,手術を受けた.
職場健診でのPSA値が5.1 ng/mLと高値なため精査を受けると,前立腺癌と診断された.しかもMRI検査で被膜浸潤が疑われ,手術前のリスク評価は想定外の高リスク群であった.標準治療は放射線療法やホルモン療法であり,手術は相対的適応である.しかし外科医としては,不完全な切除に終わる可能性はあるがあえて手術を,できれば慣れ親しんだ腹腔鏡下手術を望んだ.
職場健診でのPSA値が5.1 ng/mLと高値なため精査を受けると,前立腺癌と診断された.しかもMRI検査で被膜浸潤が疑われ,手術前のリスク評価は想定外の高リスク群であった.標準治療は放射線療法やホルモン療法であり,手術は相対的適応である.しかし外科医としては,不完全な切除に終わる可能性はあるがあえて手術を,できれば慣れ親しんだ腹腔鏡下手術を望んだ.
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