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文献詳細

雑誌文献

臨床外科71巻5号

2016年05月発行

文献概要

FOCUS

がん医療ネットワークナビゲーター

著者: 西山正彦1

所属機関: 1群馬大学医学系研究科病態腫瘍薬理学

ページ範囲:P.608 - P.612

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はじめに
 がん対策基本法のもと,推進基本計画が開始されて8年が経過する.計画は一定の成果をあげてきたものの,2007(平成19)年に掲げた10年間の全体目標である,がんの年齢調整死亡率(75歳未満)の20%減少は達成が難しいとされている1).また,患者の身体的,精神心理的苦痛の緩和がいまだ不十分であることや,医療の均てん化や医療情報の提供体制など,いまだ多くの課題が残されていることも明らかになっている.こうした課題に加えて,超高齢社会に突入した今,医療と介護,生活支援の連携強化も危急的課題となった.がん医療の場と,在宅医療と介護サービスを受ける患者の生活の場との間に大きな溝がある地域は決して少なくない.最初から最後まで満足できるがん医療を提供するには,従来にない包括的で効率的なアプローチが必要である.地域に密着した「がん医療ネットワークナビゲーター」養成事業は,そうした試みの一つである.

参考文献

1)指標に見るわが国のがん対策:東 尚弘,岩本桃子,井上 泉,今埜 薫(編),がん対策における進捗管理評価指標の策定と計測システムの確立に関する研究事務局(研究代表者 若尾文彦),国立がん研究センターがん対策情報センター政策科学研究部,2015
2)DPC及びNDBを用いたがん診療施設の適正配置に関する検討.第44回がん対策推進協議会資料3(松田参考人御提出資料),2014
3)都道府県別地域連携パス適応した患者数(延べ数).第3回がん診療提供体制のあり方に関する検討会参考資料2,2014

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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