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文献詳細

雑誌文献

臨床外科71巻5号

2016年05月発行

文献概要

図解!成人ヘルニア手術・12 忘れてはならない腹壁解剖と手技のポイント

再発鼠径部ヘルニアに対する鼠径部切開法

著者: 宮崎恭介1

所属機関: 1医療法人社団みやざき外科・ヘルニアクリニック

ページ範囲:P.614 - P.620

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■ はじめに
 2015年5月,日本ヘルニア学会から「鼠径部ヘルニア診療ガイドライン」が出版された.これによると,鼠径部ヘルニアとは外鼠径ヘルニア,内鼠径ヘルニア,そして大腿ヘルニアである.また,再発鼠径部ヘルニアとは鼠径部ヘルニア手術を行った後の鼠径部ヘルニアであると定義された.つまり,小児期の鼠径ヘルニア手術後の再発や鼠径ヘルニア術後の大腿ヘルニアも,すべて再発鼠径部ヘルニアに含まれることになった1)
 当院では,2003年4月の開院以来,嵌頓ヘルニア以外のあらゆる鼠径部ヘルニアを日帰り手術で行ってきた2).今回筆者は,再発鼠径部ヘルニアに対する鼠径部切開法の実際を術中写真により詳細に解説し,当院での再発鼠径部ヘルニアの手術成績についても報告する.

参考文献

1)日本ヘルニア学会ガイドライン委員会(編):鼠径部ヘルニア診療ガイドライン2015.金原出版,2015
2)宮崎恭介:前方到達法による成人鼠径部ヘルニア日帰り手術—ヘルニアクリニック12年間の治療成績.北外誌60:29-34,2015
3)Köckerling F, Schug-Pass C:Tailored approach in inguinal hernia repair-Decision tree based on the guidelines. Front Surg 1:20, 2014
4)宮崎恭介:水道水とアルコールによる手術時手洗い後の手術部位感染に関する前向き研究.感染制御1:291-294,2005
5)宮崎恭介:成人鼠径ヘルニアに対するKugel法の治療成績.臨外65:1565-1570,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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