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特集 食道癌手術のコツと要点 最新版! 食道癌手術の現況
食道癌取扱い規約改訂(第11版)の要点
著者: 松原久裕1
所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院先端応用外科
ページ範囲:P.1050 - P.1055
文献購入ページに移動【食道癌取扱い規約改訂(第11版)のポイント】
◆内視鏡治療所見(e)を加えた.
◆食道胃接合部診断基準を本文内に記載した.
◆壁深達度に関し,UICCのTNM分類と整合性をはかり,T4a,T4bの2群に分けた.
◆リンパ節に関しNo. 112aoを食道側と背側に二分することとした.また,胃癌取扱い規約と整合性をはかり,No. 3をa,bに二分した.
◆リンパ節群分類に関しUtは第3群のみ,Mt・Ltは第1,2,3群とも,Aeは第2,3群の変更が行われた.また,食道胃接合部領域癌はAeと同じリンパ節群分類とした.
◆進行度はT1aN1をT1bN1と同じくStage Ⅱに分類した.T4aはN3までをStage Ⅲとした.T4bはN0からStage Ⅳaとした.
◆癌遺残度については大腸癌取扱い規約と整合性をはかり,肉眼所見ではR1に分類されないこととした.
◆病理組織所見では扁平上皮内腫瘍に上皮内癌が含まれないことを明確にした.内分泌細胞腫瘍はWHO分類と整合性をはかり,神経内分泌腫瘍とした.リンパ節外転移に関しても大腸癌取扱い規約と整合性をはかり,tumor noduleと記載することとした.内視鏡治療検体での脈管侵襲は胃癌取扱い規約と整合性をはかり,(−)(+)と記載することにした.
◆リンパ節転移個数に関して,転移個数による群分類を補正する規定は複雑であり,実際に使用されることが少ないため今回から削除した.
◆リンパ節の範囲,境界を模式図だけでなく実際のCT像に描出することにより,よりわかりやすく,また放射線治療にも有用な図を加えることとした.
◆内視鏡治療所見(e)を加えた.
◆食道胃接合部診断基準を本文内に記載した.
◆壁深達度に関し,UICCのTNM分類と整合性をはかり,T4a,T4bの2群に分けた.
◆リンパ節に関しNo. 112aoを食道側と背側に二分することとした.また,胃癌取扱い規約と整合性をはかり,No. 3をa,bに二分した.
◆リンパ節群分類に関しUtは第3群のみ,Mt・Ltは第1,2,3群とも,Aeは第2,3群の変更が行われた.また,食道胃接合部領域癌はAeと同じリンパ節群分類とした.
◆進行度はT1aN1をT1bN1と同じくStage Ⅱに分類した.T4aはN3までをStage Ⅲとした.T4bはN0からStage Ⅳaとした.
◆癌遺残度については大腸癌取扱い規約と整合性をはかり,肉眼所見ではR1に分類されないこととした.
◆病理組織所見では扁平上皮内腫瘍に上皮内癌が含まれないことを明確にした.内分泌細胞腫瘍はWHO分類と整合性をはかり,神経内分泌腫瘍とした.リンパ節外転移に関しても大腸癌取扱い規約と整合性をはかり,tumor noduleと記載することとした.内視鏡治療検体での脈管侵襲は胃癌取扱い規約と整合性をはかり,(−)(+)と記載することにした.
◆リンパ節転移個数に関して,転移個数による群分類を補正する規定は複雑であり,実際に使用されることが少ないため今回から削除した.
◆リンパ節の範囲,境界を模式図だけでなく実際のCT像に描出することにより,よりわかりやすく,また放射線治療にも有用な図を加えることとした.
参考文献
1)日本食道学会(編):臨床・病理 食道癌取扱い規約(第10版補訂版).金原出版,2008
2)日本食道学会(編):臨床・病理 食道癌取扱い規約(第11版).金原出版,2015
3)Tachimori Y, Ozawa S, Numasaki H, et al;Registration Committee for Esophageal Cancer of the Japan Esophageal Society:Efficacy of lymph node dissection by node zones according to tumor location for esophageal squamous cell carcinoma. Esophagus 13:1-7, 2016
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