臨床外科72巻11号

2017年10月発行

増刊号 手術ステップごとに理解する—標準術式アトラス 4 大腸・肛門

結腸癌—横行結腸切除術

著者： 大塚幸喜¹ 木村聡元¹ 松尾鉄平¹ 佐藤慧¹ 畑中智貴¹ 近藤優¹ 箱崎将規¹ 八重樫瑞典¹ 高清水清治¹ 藤井仁志¹ 佐々木章¹

所属機関： ¹岩手医科大学医学部外科学講座

ページ範囲：P.91 - P.95

Step1
チームの配置とトロッカー挿入（図1）
　中結腸血管周囲の郭清を，いかに良好な視野で安全に郭清するかが本術式で最も重要なポイントであるため，カメラトロッカーの位置は特に重要である．
①スコピストは患者の脚間に立つため，体位は水平開脚に近い砕石位としている．吻合のため脾結腸曲授動が必要と判断した場合には，腹腔鏡下結腸左半切除に準じた体位固定とする^1）．

参考文献

1）大塚幸喜，板橋哲也，加藤久仁之，他：進行下行結腸癌に対する腹腔鏡下結腸左半切除—脾結腸曲授動のコツ．手術66：1001-1006，2012

2）松木　充，村上卓道：腹腔鏡下大腸癌手術のための3D-CT angiography．日小児放射線会誌29：76-83，2013

3）大塚幸喜，佐々木章：腹腔鏡下大腸癌手術の要点と盲点；上行結腸癌に対するD3郭清．文光堂，2016，pp 2-9