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文献詳細

雑誌文献

臨床外科72巻11号

2017年10月発行

文献概要

増刊号 手術ステップごとに理解する—標準術式アトラス 7 ヘルニア

腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術—TAPP法

著者: 早川哲史1

所属機関: 1刈谷豊田総合病院腹腔鏡ヘルニアセンター

ページ範囲:P.310 - P.317

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Step1
鼠径部解剖認識(図1)1)
①ヘルニア門レベルにおける横断面では,腹腔側から腹膜・腹膜前筋膜深葉・腹膜前筋膜浅葉・横筋筋膜の順に4層の疎性結合組織の筋膜構造を認識する.attenuated posterior rectus sheath(APRS)と腹膜前筋膜浅葉は異なった筋膜かもしれないが,本稿ではtransabdominal preperitoneal repair(TAPP)法における腹腔内から見た臨床的画像を中心に考えることから,同一の筋膜構造として説明する.再発や特殊なヘルニアなどの手術は他の文献を参照していただきたい2,3)
②手術時には下腹壁動静脈,精管,精巣動静脈,痛覚神経系などの存在位置が4層構造のどの層の間にあるかを認識する.

参考文献

1)早川哲史:腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術(TAPP法).臨外70:1514-1522,2015
2)早川哲史:再発鼠径部ヘルニア(TAPP法).臨外71:1287-1292,2016
3)早川哲史:TAPP法(de novo型Ⅰ型ヘルニアの概念).消外39:485-493,2016
4)Arregui ME:Surgical anatomy of the preperitoneal fasciae and posterior transversalis fasciae in the inguinal region. Hernia 1:101-110, 1997

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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