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特集 徹底解説!ここが変わった膵癌診療—新規約・ガイドラインに基づいて 外科治療のトピックス
腹腔動脈合併膵体尾部切除術原法とその縮小化のポイント
著者: 平野聡1 中村透1 浅野賢道1 岡村圭佑1 土川貴裕1 野路武寛1 中西喜嗣1 田中公貴1 村上壮一1 海老原裕磨1 倉島庸1 七戸俊明1
所属機関: 1北海道大学医学研究院消化器外科学教室Ⅱ
ページ範囲:P.1329 - P.1336
文献購入ページに移動◆腹腔動脈合併尾側膵切除術(DP-CAR)が適応となる病変のほとんどは,新取扱い規約の切除可能性分類においては切除可能境界または切除不能病変である.
◆本術式では適応診断を慎重に行えば,ほとんどの症例で癌遺残のない(R0)切除を達成可能であるが,進行膵臓癌として一定の再発は免れられず,術前の化学(放射線)療法との組み合わせを考慮すべきである.
◆原法では大動脈上での腹腔動脈の結紮切離,上腸間膜動脈周囲神経叢の完全切除を伴うが,進展度によって切除範囲を縮小することも可能である.その場合も主要動脈の操作は安全性と根治性に対する十分な配慮が必要である.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画(Flash形式)を見ることができます(公開期間:2020年11月末まで)。
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