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昨日の患者
幼子へのビデオメッセージ
著者: 中川国利1
所属機関: 1宮城県赤十字血液センター
ページ範囲:P.174 - P.174
文献購入ページに移動 癌で幼い子供の行く末を見守ることができなくなったとき,残して逝かざるをえない我が子に母親として何ができるだろうか.幼子への母としての想いを,ビデオレターに託した患者さんを紹介する.
Tさんは20代後半の小学校教師で,同じ小学校教師の夫との間に1歳の息子がいた.食欲不振と倦怠感で検査を受け,胃癌と診断された.そして胃切除術を施行したが,進行期のスキルス癌であった.術後に強力な化学療法を施行したが,癌性腹膜炎となり腹水が貯留した.死を自覚したTさんは,最愛の息子に対する想いをビデオ収録することを思い立った.
Tさんは20代後半の小学校教師で,同じ小学校教師の夫との間に1歳の息子がいた.食欲不振と倦怠感で検査を受け,胃癌と診断された.そして胃切除術を施行したが,進行期のスキルス癌であった.術後に強力な化学療法を施行したが,癌性腹膜炎となり腹水が貯留した.死を自覚したTさんは,最愛の息子に対する想いをビデオ収録することを思い立った.
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