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文献詳細

雑誌文献

臨床外科72巻7号

2017年07月発行

文献概要

ラパコレUpdate 最近のコンセプトと手技・11

—Difficult gallbladder—Difficult gallbladderの術中判定・対処法

著者: 森泰寿1 大塚隆生1 仲田興平1 宮坂義浩1 清水周次1 中村雅史1

所属機関: 1九州大学大学院医学研究院臨床・腫瘍外科

ページ範囲:P.862 - P.867

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はじめに
 腹腔鏡下胆囊摘出術(laparoscopic cholecystectomy:LC)は1990年頃より急速に普及し,現在では胆囊結石症の標準治療法として確立している.現在でも,多くの外科医にとってLCが初めて術者として施行する腹腔鏡下手術である.一方LCは,炎症や癒着のない容易なものから熟練した外科医でも難渋する高度炎症を伴うものまで難易度は様々である.また,高度炎症を伴うLCでは開腹移行を余儀なくされる場合や解剖の誤認に伴う胆管損傷の可能性があり,LCの安全な施行には経験と慎重な術中判断,手術操作が求められる.本稿では,胆囊摘出困難例に対するLCの術中判定法とその対処法について述べる.

参考文献

1)急性胆道炎の診療ガイドライン作成出版委員会(編):急性胆管炎・胆囊炎診療ガイドライン2013.医学図書出版,2013
2)内視鏡外科手術に関するアンケート調査—第13回集計結果報告.日鏡外会誌21:655-804,2016
3)高木純人,金子弘真,田村 晃,他:腹腔鏡下胆囊摘出術の胆道損傷による再手術症例の検討—特に損傷パターンからみたdome-down laparoscopic cholecystectomyの有用性について.胆と膵24:775-779,2003
4)Strasberg SM, Hertl M, Soper NJ, et al:An analysis of the problem of biliary injury during laparoscopic cholecystectomy. J Am Coll Surg 180:101-125, 1995
5)木下壽文,青柳成明,原 雅雄,他:胃切除後胆石症の検討.肝胆膵45:39-43,2002
6)中川国利,薮内伸一,村上泰介,他:高度肥満例に対する腹腔鏡下胆囊摘出術.胆と膵28:667-671,2007
7)Iwashita Y, Ohyama T, Honda G, et al:What are the appropriate indicators of surgical difficulty during laparoscopic cholecystectomy? Results from a Japan-Korea-Taiwan multinational survey. J Hepatobiliary Pancreat Sci 23:533-547, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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